2023年12月11日月曜日

共通テスト批判

 来週は月曜から雨、雪。明日、明後日と雪が続くそうだ。月末はいよいよ冬期講習が始まる。受験生は、共通テスト前の最終調整だ。新しいことに手を出してはだめ。不安定なところを補強し目標の得点を取るよう全力投球だ。
 来月の13日14日に行われる共通テストは1979年に第1次学力試験を実施して以来、今年で45年目となった。共通テストが初めて実施されたのは令和3年だから、今年で4回目となる。特に英語に発音、文法問題が消え、単語の並べ替えもなくなったのには英語の教師ばかりでなく、これまでセンター試験や共通1次試験を受験した人がみんなが驚いた。復活はしないようだ。
 しかし、学校では文法の授業はしっかりある。単語テストもすべての学校で実施している、おなじみの「小テスト」だ。英作もかなりの学習時間を占める学習過程だ。単語を覚え、文法を学び長文を精読し、英作を書く。すべての学校がこれまで通り行っている英語教育だ。当然のように私立大学の入試問題には空所補充や単語の並べ替えは相変わらずある。
 共通テストに「発音問題」「文法問題」「並べ替え」を復活してほしい。リスニングの配点が多くなって、発音問題はいらなくなったというのは変な言い訳けだ。大学では英会話教育が盛んだ。抑揚が少ない日本語とは違って、英語は1語1語の抑揚が強い。英会話のために発音をおろそかにしてはいけないからこそ「発音問題」があったはずだ。文法問題も復活してほしい。日本語と英語では本質的に文法が異なる。文法をおろそかにすると読むことも書くこともままならない。並べ替えは英作の基本だ。単語の配列に注目して正しい英文を作れなければ、正確な会話を習得するのが遅れる。
 共通テストは「高大接続改革」(高校で学ぶ内容が大学教育の基本となるような関連づけ)を目指したものだったはずだ。小さな塾の塾長が偉そうな言い方だが、こと英語に関しては高大接続を妨害しているのが共通テストである。