2019年9月3日火曜日

大きな一歩


合宿も含め全20日の夏期講習が終わった。昨日から新学期が

始まった。

まだ、残暑はきびしいといえども、今は26℃。一時よりはずっと過ごし

やすくなってきた。

今回の夏期講習で久しぶりに新講座を設けた。現在の高2生を

対象とした共通テスト英語対策講座だ。1講座は8日(8講)だが、


半分の4講だけは共通テスト対策を開講してみた。受講生は3人に1人ほどで、

皆が飛びついてくれたわけではないが、それよりも講師が共通テストの

教材を使った授業を経験したことに大きな意義がある。新テストの英語は

英文解釈とリスニングが1:1の合計200点。文法や並べ換え、発音といった

これまで、長く取り組んできた問題形式を捨てて、「読む」「聞く」だけで、

80分の授業をしたのは初めてだ。あっと言う間に授業が終わってしまってはと、

従来の文法問題も一部入れてみた。概ねうまくいった。みな真剣に受講して

くれた。

生徒から聞いた話だが、現状、学校の英語の授業は大きな変化はなく、

登校時に毎日、リスニングが流れてくるという工夫を凝らしている学校と

1年生で、単元別の文法の授業をやめて、重要な文法事項が総合的に

でてくるEnglish communicationⅠ、いわゆる英コミだけで文法を

扱う学校もある。しかし、共通テストで文法の問題が消えたといっても

英文法を知らないと文が読めない。英作や英会話もいい加減なものに

なってしまう。共通テスト一本に絞った学習では英語にならないのだ。

とはいえ、私たちの役目は英語学全般を教える教育機関ではない。

あくまで、大学受験の成功、つまり入試問題で高得点を出すことを主たる

目的とする。そんな私たちの存在意義を考えると、この度の共通テスト英語

対策講座を開講するため、オリジナルの教材を開発し、実際に授業をした

ことは4日分の薄い教材だが、大きな一歩である。