定年が70歳になりそうだ。私は62歳で、定年退職をしている知
人が多いが、皆、何かの形で仕事をしている。
人間、働く気と健康があれば、ずっと働ける。この度の政府
の方針も法制化でなく、企業側の努力義務ということだが、
現状を追認、応援したようだ。
志向館の予備校生に70歳定年制について意見を書かせてみた。
75%が賛成だった。
思ったより皆しっかりしていて、賛成意見のなかに多かったのは「年金制度の不安から、
出来るだけ自分で稼げるようにすべき。」「'いきがい'は幾つになっても必要。」
「雇う側にとってベテランは後輩の指導に重要」「労働者の不足をいくらかでも補え
る。」「日本の社会構造を変えたくないので、安易な外国人労働者の採用より高齢者の
方がいい。」反対意見には「体力が衰えているので、怪我などが心配だし、仕事にミス
が増える。」「若い人の昇進や雇用が鈍る」「どんどん進歩する新技術に対応できな
い。」などがあった。
色々な業界で、高齢者が活躍するといい。私たちの業界は年齢は関係ない。しっかり話せ
て、ボケない限り授業はできる。医師も高齢でも活躍できる。
面白い話を聞いた。あるステーキハウスで高齢者を優先的に雇用して、短い訓練期間の
のち、コックとしてダイニング形式のキッチンに立たせ、ステーキを焼かせるのだそう
だ。高齢の方がベテランに見えて高級感が出るそうだ。自習室の管理に公務員の退職者を
置いた塾では、物言わぬ威圧感で自習室の私語が消えたそうだ。「高齢だからできない」
というより「高齢だからこそできる」仕事も多い。給与が減るのはいたし方ないと思う。
我武者羅に働いて寿命が縮むともったいない。