2018年7月24日火曜日

大罪

 
 文科省の局長が逮捕された。文部科学省による私立大学の支援事業の選便宜を図る見返りに、大学を受験した自身の子どもを不正に合格させてもらったそうだ。手助けした会社役員も同ほう助容疑で逮捕された。
 国の教育を預かる文科省の局長が役職を利用し自分の息子の裏口をやった。世間の高校生はどう感じるのだろう。こういうことが明るみにでると、ドラマの中のストーリーや稀に聞く噂話は本当だったんだと確信する。
 今回のこの罪は社会的に重い。公務と受験制度に対する冒とくであり、真摯に学ぶ学生に対する裏切りであり、公務員の権威の失墜である。
 志向館の高校生たちに言ってみた。「こういうのってあると思ってた?」という問いかけに、全員「あると思う」と答えた。
 高校生の年齢だと権力、金、不正受験(替え玉、カンニングなど)の悪事は現実的に想定できる年齢だ。しかし、実際、報道されると気持ちがなえる。自分のしている努力が、少しむなしく思える。
 犯罪者たちが大いに裁かれることが唯一の慰めだ。立法は不可能だが、公務にありながら利得に走り、たくさんの人々をむなしくさせた罪を「公衆信頼失墜罪」として加刑してもいいと思う大罪である。