2015年8月5日水曜日

夏期合宿に思う

  夏期講習のハイライトといえば、やはり合宿だろう。
学校が休みのとき、受験生は志向館の講習に通い、力
をつける。質、量、さらには精神性も感じられるのが合宿
である。学力を鍛えあげるために泊り込みで学習するのだ。

  志向館の合宿の目的は「やるべきことをサッサとこなす」
である。大学受験生は学校の補習で忙しい。また、ほとんど
の学校は8月の20日付近から文化祭(記念祭)の準備に入る
ため、塾の講習に毎日通うよりは学習したい科目を一気にこなしてしまえという作戦で
ある。
  志向館の夏期合宿は通塾するとで8日間かかる講座を3泊4日こなすというカリ
キュラム。 計16講座なので、3日も宿泊すれば片付く。最後の4日目は、テキストの
全範囲のテストがある。その場で成果を出す。今年は100名近い受験生が参加した。
開会の激励では「意義ある合宿にするには、成果を出すことである!」と言われる。
時間とお金をかけた、甲斐あるイベントだったことを自分で納得するために、課せ
られた課題に取り組む。
  テキストのどこが出題されるか予想をたて、8割以上の高得点を目指す。授業は
5時過ぎには終わるので、後は10時30分まで5時間は自分の学習である。もちろん
先生はずっとつき合う。途中で、卒業生が差し入れにアイスを全員分もって参上する。
みんな拍手で迎える。「僕もがんばりました。後輩諸君もがんばってください」と励まし
の言葉に、また、みんな拍手で答える。通常の講習にはない特別なことをしている
思いが沸いてくる。
  合宿は今年で20回となった。節目の年だけに20年も続けたんだと、例年にも増し
て合宿の思い出が頭をよぎる。初期の合宿は志向館内であった。配達布団屋さんに
1日800円で布団を借りて、教室の床を水拭きして、みんなで寝た。なかなか寝付け
ず、みんなんで話をした。将来のこと。楽しかったこと。悔しかったこと。家庭の事情。
好きな異性のは話。参加した生徒は20人程度だったように記憶している。みんな
よくお互いの話を聞いた。こんな家族的な合宿は今の志向館ではもうできない。
寂しいとは思わないが、来年は「語り場」くらいは企画したいものだ。