2013年12月2日月曜日

保護者懇談に思う

新しくお目見えする北陸新幹線

もうすぐ新幹線が東京金沢を2時間30分で結ぶ。興味深いのは受験生の動向である。自分は大学は東京と中学のころから気持ちを決めていた。親類縁者は関西が中心だったが、「日本の首都」で暮らしたかった。理数系の苦手な自分には東京都心で国公立に通うには大学のランクが高すぎる。ブランドだけはというので私学の早稲田の法学部を第一希望にした。早稲田は落ちた。浪人したかったが母子家庭の自分としては贅沢は慎んだ。法政が迎えてくれた。

1126日に保護者懇談会があり自由参加ではありますが200名近い方に来ていただき、改めて塾の存在意義を痛感しました。相談の中で気になったのは上位公立高校の国公立優先主義です。父親が単身で東京在住で東京の私立希望。父の実家が東京でいずれはみんな東京暮らしのため東京の私立希望。就職の面倒見のいい私立を希望。やっぱ全国ブランドの早慶で私立希望。など色々な事情をご存知でありながら、「うちは国公立で…」と強くおっしゃられる公立の先生方がおられるとのこと。元より公立高校ですからそれは建前上いたし方ないとは思いますが、大学受験に国立も私立も平等に対応するものと考えて入学すると「おやっ?」と思うこともありますね。人生の重要な岐路であり、ご家庭の事情もあり、私立に行きたい生徒にとって校内で疎外感やストレスがあるのは教育上問題かと思います。実際、国立の総定員合計は12,5万ほど。確か2013年の高校3年の人口は100万はいたはず。50%が大学にチャレンジするとして、国立だけだと35万以上の高校生が大学生になれない計算になります。
 問題は現在の公立高校の進路指導ではなく、もっと前の段階で「学習方針の周知」がなされていないことにあるでしょう。法学部で法律を専攻した自分にとっては至極当然に思えることですが、ホームページや学校パンフ、その他の配布物の中で、一言「うちは国公立に入る受験体制を主としていますよ」という旨の内容が明記されていればいいだけです。もちろん私立受験を邪魔することは人権上許されないので、「ご自分で対処してください」と先生がおっしゃっても、怒鳴られない限り、生徒側はストレスに感じる必要はないはずです。