本日は志向館開校以来、26年続いているお別れパーティーで、志向館の最後の授業です。
楽しい中にも、最後まできちんとしたマナーで過ごしていただきたいと思います。
私たちは全国的にも災害の少ない金沢の地で幸せに暮らしていますが、人生いつどこで
どんな困難にぶつかるかだれも予想できません。私がかねてから若い人たちに持ってほしい
力の中に危機回避能力があります。
危機回避は、台所で油に火が付いているような目前に迫った危機と、入社した会社が
不景気でもう2、3年もすると倒産してしまうような、努力の時間の長い危機と2種類あり
ますが、いずれにしても危機を回避できる力は学問によって知識を獲得し、たくさんの人と
コミュニケーションをとることで少しずつ得られる力です。
そして大学に行く目的は人生で遭遇する危機にどのように対処するかを学ぶことです。
人生は幸福そのものを目標とするのではなく危機を取り除くことで幸福になれます。
さらに、数多くの危機を乗り越えた人は幸せになれる力をたくさん持っている人なんですね。
そして皆さんには大学生活やこれからの予備校生活を積極的に取り組んで、自分も他人も
幸せにしてあげることのできる力をもった大人に成長していって欲しいと思います。
今日、参加しておられる皆さんは、すでに大学合格を決めた方、合格待ちの方、
もう一度挑戦を決めた方もおられると思いますが、どなたも、自らが選んだ道で
出会う危機を乗り越えて、一歩一歩着実に歩んで行っていただけますよう、健闘を祈って
おります。