今週のベイシックサイエンス(予備校の授業)は「鬼滅の刃が私たちに伝えるメッセージ」でした。
連載は20巻(最終編)で炭治郎も妹の禰豆子も元の人間に戻ることが出来た。
そこには仲間が炭治郎に注入したしのぶの薬の効果だけでなく、自分が鬼になって初めて噛んだのが妹の禰豆子で、禰豆子には無惨(鬼の頭)の細胞に対して「免疫」があり、炭治郎が禰豆子を噛んだことで、免疫が炭治郎に移り、無惨を追い出し、鬼滅隊は「解散」というのが解決のstoryである。
先日、学習院の中條教授が朝日新聞に、ヒットするアニメには疑似科学性があるのを指摘しておられました。
鉄腕アトムに始まり、巨人の星、さまざまなヒットアニメには科学技術の一端をとらえて何百倍にも誇張するのも着想の面白みがある。
19巻ではしのぶは藤の花の毒を「1年」かけて致死量の700倍摂取し、体内に蓄積。自分の肉体を鬼に食らわし、無惨を滅すという自ら自滅特攻兵器になっていることを淡々と告白するシーンがある。
また、鬼滅隊のメンバーは鬼との戦いのシーンで、いたるところて「獣の呼吸」といったような身体能力を高める呼吸術を繰り出す。
さて、私たちの生きる現代も鬼にような病魔と闘っている。身内がウイルスに乗っ取られる場合も多々ある。皆の願いはただ一つ。「1年」後には「免疫」ワクチンができてマスクなしにちゃんと「呼吸」ができて、病魔と闘ったチームが「解散」することだ。
あと少し、世界中がワンチームとなって全身全霊をかけて、術を繰り出さねば。
(挿絵:予備校 提出物の挿絵 by 医療系志望 女子)