2011年8月5日金曜日

AO入試


首都大東京 キャンパス
  AOの話が始まった。夏休みに入ったころから推薦の

一種でAO(Admission Office)の準備を始める。

受験生がしてきたことを文章にまとめ提出。

エントリーシートだ。人物評価と提出した論文内容を

説明するために面接や討論を課す。合格すれば、さあ

これからという受験生を尻目に大学生活の準備に一番乗りである。

 先日、朝日新聞が定期的に取り上げている大学紹介に首都大のAOの記事があった。

6月から大学のゼミに参加し、自分で研究テーマを見つけ、発表する熱心さや研究

テーマとそのできばえで十数名に絞ってAOの受験資格を与えるといったものである。

受験資格を得たものは高い確率で合格でするそうだ。

ペーパーテストだけでなく何回も大学に足を運ばせれば、生徒も大学側も適性が判断

できる。しかし、彼らは高校生である。高校のカリキュラムはどうなっているのか?

私が首都大の志願者ならば、学校の勉強より大学での研究テーマに全力投球し、

選抜にもれてから受験勉強をはじめるだろう。3ヶ月以上も高校の勉強はおろそか

になる。志向館の生徒なら必ず塾に研究テーマの相談にくる。講師も個別指導で

研究に付き合う。大学入学後に「合わない」といって無気力になったり、やめて

しまう生徒が減ると大学側はいうが、少なくともパンフやインターネットを見れば

どんな研究テーマかくらいは一目瞭然である。研究内容がわからなければOPEN

CAMPUS や高校の先生にたづねてみればいい。きっと親身になって相談に乗って

くれるだろう。大学に行った後で「こんなはずでは…」という生徒は大学で何を学ぶか

調べずに大学にいったというのか?言えない何か別の理由があって、体裁をつくろい

勉強が合わないといっているのか?私にはわかりません。入学後に無気力になる

学生は本人の本質的な大学感に問題があるのではないか。その方はどこに入学

したって結果として無気力になっていたのではないでしょうか。大学が工夫を凝らす

のはけっこうだが、「志」低くさほどの覚悟もなく大学に行く一部の生徒を嫌って

6月から100名近い受験生を秋には10名程度に絞るAO入試が、万が一でも

一般化すれば高校カリキュラムは大規模に破壊される。